色を知りたい、色を楽しみたい

ここで何度も触れているが、20年近く視覚障害のみなさんのお手伝いをさせていただいている。先日、鹿児島市視覚障害者協会様から「カラーコーディネート研修」にお招きいただいた。昨年、県の女性部会様でお話したことがきっかけだったが、今回は、午前中から交通研修もあったことから男性も含めて多くの方にご参加いただいた。

打ち合わせでは、気心知れた男性陣から「こんな色の組み合わせはダメってあるの?」「柄物の服の色合わせはどうすれば良い?」「ジャケットとネクタイの色の合わせ方は?」と色のことから「ポロシャツは出して着た方が良い?入れた方が良い?」「シャツの一番上のボタンは止めた方が良い?」など着こなしまで、質問がどんどん飛び出した。

視覚に障害がある方に対して色の話はしてはいけない、と思っている人が多いのではないだろうか。

誰だって自分の身だしなみは気になるもの。着ている服の色を褒められれば嬉しいもの。視覚に障害があるからこそ、気になるし、誰かに教えてほしい。何より、自分で色を選びたい、選べるようになりたい、と。

多くの人に、特に色に携わる人に、このことを知ってほしい。そして、プロとしてその気持ちに応える「色を伝える」手法を持ってほしい。本人はもちろん家族や同行者が、ちょっとだけ色彩のルールを知っていればもっともっと色は楽しめるはず。

終了後、私より少し年上の女性が「今日の私の服の色どうですか?スカートに柄が入っているから、その色のブラウスにしてみたんです。今日は色にこだわってみたんです!」ととっても嬉しそうに話しかけてきた。グレー地にダルレッドの絞り模様のスカート、その模様と同系色のライトオレンジのブラウスがとても似合っていた。同行者に手を取られ帰る後ろ姿は少し弾んで見えた。

当日、みなさんの思いに賛同してくださりオブザーバー参加された鹿児島県建築士会女性部会の本房会長、山田副会長に心から感謝。